予算には限りがあるんです

リフォームでも「予算」があるのは当たり前。
お金の事ですから、当然「限り」があります。

華やかで高品質なカタログを眺めていると、ついつい「予算」の上限を忘れそうになります。

様々な商品が並び、オプション機能の説明を読むうちにアレも良いなぁ…これも欲しい…と追加するうちに、ビックリする金額になります。

本当に必要なものはなに?

住宅設備を選ぶ際は、ついつい見た目で選びがちです。
好みのカラーやデザインが目に留まれば、気になるのは当たり前です。むしろ「一目惚れ」というのは、方向性を決めやすい指針ですから「感性」は大切にして欲しいところです。

問題なのは、付属品やオプション、グレードアップなどで機能が積み上がっていく事です。

メーカーサイドも、より良いモノをおススメするのは当たり前。カタログはもちろん、設備提案でもプラス機能を紹介するのは悪い事ではありません。

ただ「予算」には限りがありますし、その配分を間違えると後悔します。

設備の中には「後付け」が可能なものや、同じ機能でもコスト的にお得な組み合わせもあります。
私たちが重視しているのは、絶対に必要な部分と代替できる部分の把握と手段、そして不要か否かを説明する事です。
メーカーサイドの味方でもなく、施主の希望を何でも受け入れる立場でもありません。

大事な「予算」を適切に配分すること。
リフォームのいちばん難しい部分は、実はここかも知れません。

コスト削減のアレコレ

コストの削減についてお話しする場合、リアルな金額が見えないとピンとこないですよね。
今回のリフォームに関する「予算」についてお話しします。

「実録」コスト削減のリアル

リアルなお金の話しをします。

今回のリフォームについての予算額は、「600万円」です。
工事費用を筆頭に、設備機器の交換・照明や内装関連の費用も全て含んでいます。
当然この予算内で収めるために工夫をしますが、いくつかの項目で問題が出てきます。
中でも最も大きな調整が必要になったのは「キッチン」でした。


理想のキッチンを目指したら、見積り額が爆増

高級感あふれるキッチンメーカーのラインナップを第一候補に…。
天板を「黒大理石」、コンロは「ガラストップワイド仕様のガスコンロ、もしくはIH」、「たっぷり1m近い奥行き」など。
夫婦で良いなと思ったキッチンをそのまま再現した内容でした。

他には「床暖房&給湯器の交換」に「フローリングの全張替」、「内装扉や玄関ドアの交換」など様々なご要望を取り入れたらどうなるでしょうか?

ご要望をすべて詰め込んだプランの金額、「一度見てみたい」と思うのは皆さん同じなんです。その結果は…

全部で965万円、365万円オーバーですよ…

予算600万円の約1.5倍の計算になっています。
「金に糸目はつけねぇ~」だと良いのですが、そうはいきません。
新しい住まいへの憧れは、出来るだけ叶えてあげたい。
そこで、まずはいちばんコストがかさむキッチンから提案を行いました。


●メーカーをチェンジ&部材の見直し
デザインはキープしながら、メーカーを変えて単価そのものを抑えます。
部材については実用性を考えながら変更していきます。
たとえば「天板の黒大理石をステンレスに」、「ガラストップコンロをステンレスの4つ口デザインの洋風スタイルのものに」、「奥行きは既製品の80cmサイズに」など。

どこに手を付ければ、デザインとコストが噛み合うのか? が腕の見せどころです。

●床暖房と給湯器交換は見送り
床暖房は床下配管の問題から、設置は出来るがコストが倍増。給湯機の交換も床暖房設置による能力向上が目的でしたので、どちらも見送る事に。
その代わり、樹脂製の内窓を設置して断熱性をアップする提案を行いました。


●先進的窓リノベ事業で補助金を申請する
内窓の設置工事では、国や自治体の補助金を受ける事が出来ます。床暖房を諦める代わりに採用する内窓で、それなりの金額が戻って来ますので見逃す手はありません。

予算内に無事収まりました


上記の他にもアレコレとおトクな提案を行い、予算額の再計算を実施。

●当初予算:600万円

●全部入り:965万円

●最終金額:660万円(予算差額+60万円超過)
●補助金額:
70万円を受領

各種見直しと補助金のおかげで、当初予算より10万円安い「590万円で完成」となりました。

理想のカタチをあきらめるのではなく、ほんの少し視点を変えるお手伝いをすることで大切な予算をしっかりと守る事が出来ました。


●次回:「ぶっ壊します」に続きます。