理想のプラン、コスト爆増です
ご提示いただいた「施主理想プラン」。残念ながらコストオーバーが著しく、涙の断念となりました。
当初の変更部分に対応している「施工見積用プラン」をベースにして、プランの変更を進めて行く事に。


● No.08 施主理想プラン(断念)
コスト増加により断念となりました。コストアップの要因は、元和室の「大型L字クロゼット」・キッチン裏側のカウンター付き収納・洋室クロゼットの細分化&扉増加・可動間仕切りの設置位置変更等が主な原因です。特注品の割合も増えてしまいましたので、予算オーバーになってしまいました。
玄関廻り変更プラン登場
施工見積用プランでは、「LDドア」を廊下側に移動していました。これは、納戸をリビング側と同じ空間に配置して使いやすくする目的でしたが、LDドアをリビング側に移動させたいとのご要望です。また、元和室のクロゼット収納スペースの拡大もご希望でした。


● No.09 玄関廻り変更案
「LDドアを移設」し、玄関から納戸までの壁面収納案を作成。納戸の一部はリビング側から廻り込んだ収納に変更。元和室のクロゼットは大型のウォークインクロゼットに変更。一回り大きな収納スペースになりました。
コストダウン案に修正
玄関廻り変更プランでも、まだ予算を上回る試算となりました。主な原因は玄関から納戸への収納設備。規格品では実現が難しく、割高となる特注品での工事となり予算を圧迫。その他のコスト削減可能な部分を精査し、コストダウンプランへと変更しました。


● No.10 コストダウン案
出来るだけ規格品を使うことに路線変更となりました。玄関から納戸に至る収納は規格品では実現が難しいため、既存の納戸を活用するプランに変更します。
LDドアも当初の廊下側へ戻し、シンプルな造作でコストダウンを図りました。
洋室の間仕切りの工事が必要になるクロゼット設置も、既存壁面を利用できる設置方法に変更。設置の場所を変える事でコストダウンが図れます。
洋室クロゼット中止
奥様の洋室にクロゼットを新設する案でしたが、絵本作りのために必要な環境が最優先。道具の収納など使い慣れた既存家具の配置などをシミュレーションしていただいた結果、クロゼットのスペースが邪魔になる事に。


● No.11 クロゼット削除案
ベースはコストダウン案のまま、洋室クロゼットをひとつ削除。その代わり、廊下の奥に設える「物入」内部に衣類収納が可能なハンガーパイプを設置します。
物入内の可動棚を取り外せば、洋服を収納できるハイブリッドタイプに変更します。
やっぱりキッチン暗くない?
改めて現地をご覧になった奥様。キッチンの閉塞感に違和感…
リビングから見えない様に引き戸を用意しましたが、開放感がほとんど感じられないのが問題です。やっぱりキッチンの開放感は大事かも…
という事で緊急の家族会議を招集。
家族会議の結果、キッチンについては「ロールスクリーン」とミニカウンターを用意して下部ゴミ箱スペースを追加できないか?との事。
冷蔵庫置場をギリギリまで狭くしてスペースを稼ぐというご提案です。また、リビングドアの設置方法の見直しもご相談。
リビングドアは天井から吊り下げる方式で進めていますが、納戸側に引きこんで収納できないか、という内容です。


アーチ開口をご提案
冷蔵庫スペースの縮小はギリギリ過ぎて難しく、カウンターの設置も間仕切り壁の作り直しが発生するため新しい修正案を作成。
キッチンの開口部がそもそも狭いため開放感を実現するのは難しい…。そこで、アーチ開口を取り入れるプランをご提案。図面だけでは分かりにくいためスケッチでご説明しました。開口範囲を少しでも広げられ、ロールスクリーンの設置部分も、うまく隠す事が出来ます。


現状のカウンタープランを踏襲
何度もお話し合いをされた結果、現状のキッチンに設置してあるカウンター(直近のリフォームで追加されたもの)を再現する事に。ただし、ゴミ箱置場をカウンター下に設置するためにカウンターは少し大きく変更します。


LDドア位置を再度リビング側へ
LDドアを玄関側に移し、納戸側へ引き込むプランで落ち着いていましたが、リビング側へ設置できないかとの打診再び。
開き戸ではなく引き戸での移設ご希望にお応えするため、キッチン側に引き込みスペースを設ける事に。
図面を引き直してご提案しましたが、梁下にドア位置が来るため、背の低いドアしか設置できません。
結果、元の廊下側での引き込み案のままでご了承いただける事となりました。
いろいろとアイデアを育てた結果、遂に最終案が完成しました。


● No.17 最終案(決定)
洋室については「既存間仕切り位置」を維持。(ドア位置は変更)洋室2は収納なし。リビングの造作家具は、サイズを小さくして、既存食器棚と組み合わせる。洗面所内のユニット家具取りやめなど、細かな節約項目を積み上げて予算内に収める事が出来ました。ただし、ギリギリ。何か追加があるとオーバーする可能性もあります…。
リフォームで実現したい事は色々ありますが、「お金」は大切です。
コストを抑えた決め手は「既存間仕切りをなるべく動かさない」・「建具は最小限に抑え、可能なら既製品で代用する」事の徹底です。
理想と現実とのバランスをしっかりと見極めながら、プロジェクトを進めるお手伝いをしていきます。
●次回:「解体、そして工事へ」に続きます。